Main | January 2004 »

Macintosh!

Macintoshに触るのはひさしぶり。SE/30からはじまって5、6台使用し、Windows95をきっかけに転向してから約10年。iBook G4 を使ってみた第1印象は「きれい!」「遅い!」のふたつ。

グラデーションと透明感のあるデザインで構成された画面には思わずうっとり。96dpiのせいか文字もきれいだし(そんな気がするだけか)。いい腕時計、いいクルマを玩弄してるような陶酔感が味わえます。

ただ、どうにも動作が鈍い。さくさく動かない。いまどきこんな動作しかしないパソコンがあるとは思わなかった。しかもlowerとはいえ最新モデルだというのに。かなりがっかり。やはり昔と同様Macはメモリを増設して使うのが当然ということか。

びっくりしたのはFinderも同様。なんだこれ? こんな使いにくかったっけ? WindowsのExplorerの方がずっといいよ−。使いやすさがMacintoshの信条だったはずなのに。こんなんでどうする。というわけでPath Finder試用中です。これでいくぶんましになったかも。
ボタンひとつのトラックパッドも右クリックに慣れた身にはつらい。せめてPCのキーボードのようにコンテクストメニュー専用のキーがあるといいのに。
→追記:SideTrackいい! なんで標準装備じゃないんだろう?

Finderで見えないディレクトリがあるというのもいまいちなじめません。同じディレクトリなのに日本語名と英語名があるというのもなにがなんだか。こういうものなんだろうか。

一方でインターネットには何も考えずに接続できたし、Windowsとのネットワークもあっけなく完了。この辺の親和性の高さには感心。

プログラミングを勉強したいというのも購入動機のひとつだったので、そうした環境の充実度も魅力。そのまんまでなんでもできるという安心感。CGI, PHP, Perlの勉強……なんてPCでもできるんだけど。

もうひとつ驚いたのがやはり10年ぶりに買ったMacPowerのこと。薄い!1000円!読み応えなし! こんなんでいいのか……。

それと、買ってから気づいたんだけど買うのはAppleStoreにすべきだった。量販店で買ったらほぼ定価、ポイントなし(まあ、田舎だからしょうがないんだけど)。あとからAppleStore見たらメモリ増設や大容量HDDを選べるし、キーボードもカナなしを選べる。失敗だった。がーん。

あと新鮮だったのはこのサイトをMacintoshで見れたこと。少し表示がおかしい。こんなふうに見えるのかあ。

| | Comments (240) | TrackBack (0)

今日買った本

統道真伝(上・下) 働かないってワクワクしない?カンバセイション・ピース

| | Comments (148) | TrackBack (0)

ココログの容量節約テク

ページのソースを表示させれば一目瞭然なんですが、ページのファイルサイズは本文+本文のrdf(概要とか)+サイドバーのhtmlなんかで、本文のサイズの数倍~場合によっては数十倍にふくれあがってます。

本文だけ保存して、ページは表示するたびに動的に作成すれば容量は無駄にならずに済みますが、サーバに負荷がかかるため、一度作成したページはできるだけ再作成しない仕組みになっているらしい。で、どのページにもサイドバーのhtmlなど共通部分が含まれて無駄が多いと。

ココログのレイアウト方法(2)ココログの管理で、表示設定のメニューの記述ミスについて(記事書いた日現在の状態)。ウェブログ>設定>表示設定>表示オプション>概要>概要の文字数の部分。文字数となっているが、これは英語の場合のワード数を指している。ので、デフォルトの40は英文のBlogの場合は適切だが、ほとんどの日本語記事は、ほぼ「全文」がRSS用のrdfメタデータとしてHTMLのコメントとして埋め込まれてしまう。ので、40ではなく、1~2にしておくのが良い。さらに「改行を反映する」を有効にしておくべし。

そしてさらに適宜記事に空行付きで改行を入れておけば、ちゃんと最初の段落(p要素1~2個)部分のみを概要文として切り出してアウトプットすることができる(でないとHTMLが異様な大きさになってしまう)。

(日々電脳天気: ココログのレイアウト方法(2))

知らなかった……。この対処ももちろん必要。画像の消し方・扱い方についてはこちらを。削除機能、早く用意して欲しい。

マイリストとかに長文(JavaScriptなんかも)を入れてると、ページが増えるにつれてボディーブロウのように効いてきます。残り容量が厳しくなってきたら、

1)バックナンバーの設定を月別にし、個別、カテゴリ別のチェックを外す
 →ページ数を減らす(ただし、「個別」のチェックを外すと記事にコメントをつけられなくなる)
2)サイドバーのコンテンツをできるだけ減らす
 →1ページあたりの容量を減らす

これやって全ページに反映させれば、かなり容量をかせげるはずです。でもそこまでして容量を抑えても使いづらくなってしまっては元も子もない、という結果になったりして

| | Comments (306) | TrackBack (8)

blogが人気を博している理由

さらに、電子メールは送ってしまえばそれまでだけど、blog なら相手がそのページに来て写真をつけ加えたりコメントを残すことができます。そこが、blog が人気を博してきている理由だと思いますね。
(blogサービス[ココログ]:@nifty:ウェブログ 虎の穴 其の一)

コメントで写真は無理だよね? デフォルトでHTMLタグ無効だし。本家では可能なのか?

それにしてもつかえばつかうほどフォーラムの優位性が露わになるような。わざわざウェブログを輸入しなくても、フォーラムをXML化してトラックバックを導入し、サイドバーと見た目をデザインできるものを個人で持てるようにすればそれでよかったような気がしてならない。記事、コメント管理はフォーラムの方が絶対強力。

| | Comments (512) | TrackBack (0)

BSEは危険部位を避ければよかったはずでは

BSEキューアンドエー

問1 肉や牛乳は食べても安全なのですか。

(答)
 1 牛海綿状脳症(BSE)は、英国で実施されたBSE感染牛の材料のマウスへの接種試験により特定危険部位(脳、脊髄、眼及び回腸遠位部)以外の部分からの感染性は認められていません。このような試験結果から、牛肉や牛乳・乳製品は、OIE(国際獣疫事務局)やEU医薬品審査庁の基準でも感染性がない、すなわち、BSE感染牛のものであっても食べても大丈夫であるとされています。

だったらなんで輸入禁止に……? 不思議。メリークリスマス。

| | Comments (229) | TrackBack (1)

ブラッドベリは萩尾望都のマンガで読むのが作法

高さ約14メートルの灯台が地上2メートルの土台を残し消失

ブラッドベリの『霧笛』を知ってる人なら「えーっ」と驚愕するニュース。「彼」が来たのか。でも新潟に?

| | Comments (309) | TrackBack (0)

カツモトが三谷ドラマに

今夜放映されたNHKのドラマ『川、いつか海へ』第2話見ました。作・三谷幸喜ということで期待に違わず大笑いしながら。ナスビカレーと鹿の角をつけたケニーが最高。
主役が渡辺謙。なぜ『ラスト・サムライ』の彼がここに! 「カツモト-!」思わず声を掛けたくなったり。あの映画を見た後だけに、コミカルな演技がよけいにツボを刺激してたまらんかったです。

http://www.nhk.or.jp/river/

| | Comments (251) | TrackBack (0)

怪奇幻想二題

-- 蝶

何者かに追われる夢を見る。見知らぬ女に背中にナイフを突き立てられるところで目が醒める。それが幾夜も続く。
街を歩いていると夢で見た女に出会う。驚いて問い詰めるが、女は私のことなど知らないといって訝しげに走り去る。
また夢を見る。例の女が私の背中にナイフを突き立て、今度は上から下まで切り下ろす。
ぱっくりと割れた背中から人間が現れる。振り向いてみると、それは例の女自身である。裸身に血を滴らせ、恍惚の表情を浮かべている。私は意識を失う。
女が目を醒ます。ひどい悪夢のため気分が悪い。ふらつく体を引き起こし、ベッドから下ろした足が奇妙なものを踏む。
以前街で声を掛けられ、ついいましがた夢でも見た背中の割れた男の死体である。部屋の床は一面血だらけで、無数の白い蝶が群がっている。血を吸うに従い、白い羽が赤く染まる。
突然、蝶が飛び立ち、空間を赤く埋め尽くす。女は悲鳴を上げることすら忘れて立ちつくしている。

-- 梟

私の部屋に梟が棲み着くようになった。寝苦しさに耐えきれず開けていた窓から入ったらしい。暗い部屋で金色に眼を光らせている姿は不気味だが、何をするでもなくそこにいる。昼間は外に出ているようだ。しばらく窓は閉められない。

彼女は公園で一心不乱に花の密を吸う蝶に手を伸ばそうとしていた。私が石を投げると蝶は飛び立った。彼女が恨めしそうにいった。
「もう少しだったのに」
自分の部屋に梟がいる。見に来ないかと誘った。彼女は目を輝かせて頷いた。

梟を見た彼女はおずおずと近づいた。私は危ないから、と止めた。梟は威嚇するように翼を広げた。
「大きな翼」
「梟の翼は音がしない。獲物に気づかれずに襲いかかるんだ」
「するどい爪」
「あれで獲物を捕らえるんだ」
「怖いくちばし」
「あれで獲物を引き裂くんだ」
「でも眼はかわいい」
「暗くすると光るよ」
私は明かりを消した。金色に光る眼だけが私達を見つめていた。

深夜、帰る、と彼女がいった。遅いから送るといったのだが彼女はそれを断った。気が付くと、いつのまにか梟が見えない。妙な胸騒ぎを感じた私は彼女の跡を追った。

ようやく見つけた彼女は怪訝そうに私を見やった。いや、ちょっと心配になったものだから、とか適当な言い訳をしてしばらく歩いた。次に会う約束をして、彼女をタクシーに乗せた。襟元に血の染みのようなものが見えたが気のせいだったかもしれない。部屋に戻るとやはり梟の姿はなく、その後二度と現れることはなかった。

待ち合わせの公園でひとりベンチに座っていると、餌をついばむ鳩の群を猫が狙っていた。いまにも飛びかかろうとしたとき、私は小石を投げた。鳩の群は驚いて飛び立った。猫が恨めしそうにいった。
「もう少しだったのに」
猫はそのまま走り去った。何が起こったのか理解できずにいたところに彼女が現れた。
「いま猫が」
「え?」
笑顔で私を覗き込む彼女の目が金色に光った。私はすべてを悟った。


→耳袋 『猫がものをいうこと

| | Comments (156) | TrackBack (0)

ふたつのスピカ

いつかロケットの運転手さんに、って無理

うちにはNS-100Mがあります……

| | Comments (195) | TrackBack (0)

ココログルでカテゴリ検索

いつか実現するだろうとは思ってましたが、個人でやっちゃうんだから(^^; すごい!

で、以前「カテゴリ新規作成はちょっと待て?」で心配してたことが現実化しそうな。

curryさんはある程度数が集まればオリジナルのカテゴリにも対応すると仰ってますが、いまのままではカテゴリばかり増えてなんのためのカテゴリ分類かわからなくなる可能性があります。ボルヘスの百科事典みたいな人がでてこないとも限らないし(冗談。とはいえ、デフォルトのカテゴリを一切使用せず、すべての記事をオリジナルのカテゴリだけで分類してる人が何人かいるのは事実)。

[ ミナソコノ住人: オリジナルなディレクトリ検索 ]
一つ提案というか、独自のカテゴリを作成した場合、どこか基準があった方が良い気もします。
《創作小説》や、《創作文章》では内容は同一としても、カテゴリが異なる。
自作の小説にも《長編小説》があり、《短編小説》《ショートショート》がありますものね。
いっそこの場合なら、《創作》と統一すればある程度は補完できるのかな。

もひとつ、カテゴリを階層化するのはどうでしょう。Yahoo!みたいな感じで。たとえば「文芸」という親カテゴリに「長編小説」「短編小説」「詩」といった子カテゴリを含める。

子カテゴリはシソーラスで親カテゴリに自動的に関連づけられればいちばんいいんですが、それが無理ならやはりcurryさんの手をわずらわせるほかありません。

とはいえ、自分のブログをカテゴリ検索の対象にしたいのかどうかによって対応は変わってくるでしょう。したければデフォルトのカテゴリを使用すればいいのだし。創作小説みたいな記事は用意されたカテゴリには入れにくいので、そういったものは「創作」「文芸」「文学」等みたいなのを別途作ってもらうようお願いしなければならないかも。

| | Comments (232) | TrackBack (0)

箴言

「ほとんどの人が心のうちに秘密の庭園を持っている。というのも、この庭だけが、平穏や支えや満足できる解答が人生に見出せないときに安息を与えてくれるからだ。そのような聖域に達するには、確かな哲学や信仰、最愛の作家や心をわかちあえる友人による指導、音楽や美術の殿堂を手段とすること、または広大な知識の王国で真実を模索することが必要である。その聖域は必ずといっていいほど真実と美を内在し、また海にも陸にも見られぬ光で輝いているのである」 -- クレア・カメロン 『英国の緑野』

 自分自身の聖域を持ち得ない不幸な人も中にはいるかもしれぬが、私は本書において、自分に伝えられることとなったこの丹精された柘榴の園を謹んでささげることにしよう。この園の中で二、三の新芽、類いない花の一、二本、また熟れた果実が得られんことを私は望んでいる。それらのものこそが、心の裡の秘密の庭園、即ちその庭園がなければ平穏も喜びも幸福も得られない庭園を創りあげる核、また必要な資本となるのである。

-- イスラエル・リガルディー 『柘榴の園』

| | Comments (280) | TrackBack (0)

今日買った本

柘榴の園経済学が面白いほどわかる本市場対国家(上・下) | 保険・年金ハンドブック 惑うマネー 貨幣の生態学日本経済と金融のしくみ

| | Comments (126) | TrackBack (0)

Eccentric Relax: 歌ってくれます

Eccentric Relax: 歌ってくれます

Let them sing it for you

すげえ……。しくみは、入力した英文を単語ごとに区切り、あらかじめサンプリングしてある歌のフレーズを組み合わせるというもの。あまり使われない単語は歌えません。

ちなみに私が試してみたのはこんなの。

She found out in a moment that the small animal was afraid.
その小動物がおびえていることを、彼女は一瞬で見抜いた。

例によって「もえ単」 afraid の項から

| | Comments (388) | TrackBack (0)

長すぎる。

--
作:ルナール 本間祐・編「超短編アンソロジー」(ちくま文庫)に収録

| | Comments (357) | TrackBack (0)

もいちど見るならこんな映画

そのときの気分で結構いれかわるかもしれないけど、いまどき思い浮かぶのはこんなの。

アメリカン・ビューティー
月下の恋(「ホーンテッド」?)
グッド・ウィル・ハンティング
クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
ゴールデンボーイ
さらばわが愛 覇王別姫
シックス・ストリング・サムライ
ステーシー
タンポポ
ラヂオの時間
降霊
最後の誘惑
日本のいちばん長い日デッドゾーン
ホットショット2
マーシャル・ロー
(順不同)

http://cinema.intercritique.com/

| | Comments (137) | TrackBack (1)

FeedDemonかなりいい

FeedDemon、さくさく動くし、使い勝手もいい。結構いいかも-。チャンネル名を入力するときに日本語が文字化けしますが、表示はぜんぜん問題ありません。メニューも日本語対応だし。
表示はデフォルトで縦3列ですが、左にチャンネル、上に記事タイトル、下に本文てレイアウトも可能。縦型ディスプレイを使ってる私にはこの方が見やすいので嬉しい。

でも、これ記事はHTMLで再現されるのに(さすがにCSSは無理)、コメントが読めない。読むためにはウェブログに飛ばないといけない。新着の判断は「記事」のみでコメントはぜんぜん別物らしい。これはココログがどうのというよりXMLの仕様ってことなのか。

追記:問題ないと思った表示だけども、ラジオボタンだけあってキャプションがなかったりとおかしなところもある……。英語メニューと比べてみないと気が付かないところもあるし-。

| | Comments (388) | TrackBack (0)

Mozilla Firebirdでココログを読む

スタッフルームでいいよ!といってたので使ってみました……が、うちでは動作が不安定でした。RSS readerプラグインが登録したウェブログの更新をチェックしにいくんですけど、これが止まらないときがある。Firebirdで見るとレイアウトが少し崩れる。ココログの新着一覧をこれで読んでみると、どうも単なるブックマークを使ってるのとあまり差がない。もちろん、逐次新しい記事に更新されるのだけれども。

私の求めているものとはちがうようです。つぎはFeedDemonをためしてみます。

| | Comments (403) | TrackBack (0)

ココログをパソ通時代のフォーラムのようにつかいたい

しばらくココログを使ってみての感想です。私はココログではじめてウェブログに触れたクチなんですが、記事とコメントにはっきりとした区別があるのが不満です。つかいにくい。ぶーぶー。コメントにタイトルをつけられない。コメントにコメントをつけられない(コメントはつねに記事にぶらさがる)。

できれば旧ニフティ(?)のパソコン通信時代におけるフォーラムのように使いたい。ほとんどのメーラーでもそうですが、本文表示部分を上下二つのフレームにわけて、上を発言とコメントのタイトルだけを表示したツリー、下にその内容を表示するというのはとても理にかなった方法です。

読み捨てられることを前提としているならまだしも、蓄積を考えた記事が増えてくると、いまのような管理方法では全体の把握がとても難しくなるのは明らか。こうした表示方法も選べるオプションをぜひ用意して欲しいです。

| | Comments (159) | TrackBack (2)

マンガ:百鬼夜行抄

今日『ネムキ』買ってきました。いつも思うことではありますが、この雑誌、読めるマンガが少ない。これと『雨柳堂夢咄』『ぽくぽく』くらい? ときどき顔を出す星野之宣のだめだめぶりは目を覆わんばかり。諸星大二郎もここ数年は妙に絵が荒れてるし。思えば『西遊妖猿伝』連載当時が絶頂期だったか。改稿してかえって下手になってるのは悲しい。前回の『百鬼夜行抄』はたいへんだった。作者が突如急病とかでページは少なくなるし、誰が描いてるのかわからないし(一部ぜんぜん絵柄が違う)。単行本ではどうなるんだろうか。今回はまともな話で安心安心。

それはともかく『百鬼夜行抄』は霊感少年(いまは大学生)と妖怪のほのぼのとしつつも厳然とした交流を描いたお茶の間和製ゴシックホラーお笑い風味。登場人物はほとんど家族と親戚(しかもほとんどが祖父に由来する霊感の持ち主)という里中真知子の『デザイナー』ばりにこじんまりとした世界。濃密な親戚づきあいのなかで進展する物語には独特の湿度があり、民俗学に即した細かいディテール、巧みな構成とあいまって、いちどはまるとこれが非ッ常に心地よい。

面白さの一端を支えているのは、なんといっても人間と妖怪の間にあるルールの存在。主人公はとある強力な妖怪に守られているのだが、それは稀代の霊能力者だった祖父が、主人公の命がある限り彼を守るという契約を妖怪と取り交わしたためである。作品ではルールを守ることによって救われ、逆にルールを破ったことによって破滅する人間たちが描かれる。

人間と妖怪の関係を規定するルールのほかにこの世界自体を規定するルールもある。福徳と災厄は表裏一体であり、どちらか一方だけを選ぶことはできないというのがそれだ。仏教/ヒンズー教において美と幸運の女神である弁財天・吉祥天/サラスヴァティ・ラクシュミーは容貌醜悪で人に災禍を与える黒闇天の妹だというのもうまくできた話ではある。コップの水を移すようなもので、一方が増えれば一方が減る。宇宙は創始以来増えもせず減りもせず、ただ海の波のように刻々と姿を変えるだけ。

そうした宇宙にあっては、主人公の祖父のように妖怪と取り引きをしてこれを使役する呪術師は物理学でいうマックスウェルの悪魔にほかならない。本来吉凶禍福を等しくもたらす神と魔の世界から好ましい結果だけを取り出し、そうでないものは裏庭の結界に封じ込める。そうして自身は熱力学の第2法則により情報量を失って早世する……。

最近の物語ではそうした祖父に反発して家を出た主人公の叔父が連続して登場している。これがまた特異な霊能者で祖父に勝るとも劣らない力を持っているのだが、基本的に魔界と一定の距離を置いていた祖父とは異なり、積極的に暗黒面の力をコントロールすることを目指した。作中ではそれが裏目に出て過酷な運命を辿るわけだが。

幼い頃に祖父と死に別れ、妖怪達から身を守るすべを学べないまま成長してしまった「見えてしまう子」である主人公(それでお守り役が必要になった)の良き相談相手になるであろうことが言及されているが、まだそのような展開にはなっていないようだ。最近カレシができたらしい美人の従姉、司ちゃんの動向も気になるところではある。ながながと書いたが結局、今後も目が離せないぞっ、ということで(なんだそれわ)。

| | Comments (155) | TrackBack (0)

昨日買った本

書きあぐねている人のための小説入門魂の労働ファイア 火の自然誌精霊の王ユーザーイリュージョンバートン版・千夜一夜物語(3)

| | Comments (169) | TrackBack (0)

オートアンカー

クイック投稿と似てますが、タグ付き引用文をつくれるところが違います。便利!

クイック投稿同様、「新規記事を作成」小窓を表示してくれるともっと便利ですが、さすがに無理みたい。

なので、オートアンカーにつづいてクイック投稿を実行。投稿欄にオートアンカーが入力された小窓が開いて一件落着。この画面にはなぜか「確認」ボタンがないのでちょと不便だったりするんですが。

こんな感じ(以下オートアンカー)

[ SideB-log: cocolog Tips:オートアンカーの設定 ]

オートアンカーのフォルダーにあるsetting.exeを起動しmain\1.txtタブをクリック、画面の上半分、編集フィールドに

<blockquote>[ <a href="%page_url%">%title_txt%</a> ]</br>%sel_txt%</blockquote>
と入力します。これで完了です。

| | Comments (126) | TrackBack (0)

盗まれた惑星(ほし) - 第1話 -

「わあ、ここが香織ちゃんの部屋かあ」
「やだ。あんまりじろじろ見ないでもらえる?」
「女の子の部屋って初めてなんだよね(どきどき)」
「もう、数学教えてくれっていうのは口実だったわけ?」
「まさか、それは本当。早速はじめようか」
「……でね、これが……でしょ?」
「……」
「……だからここがこうなって……坂口くん、聞いてる?」
「香織ちゃん!」
「きゃあっ」
「僕は、僕は前から君のことを!」
「だめよ、ぜったいだめっ!」
「もうがまんできない。愛してるんだ!」
「ひどいっ 坂口君のばかっ!」
「はぁはぁ」
「ひっく、ひっく。あ、そこは!」
「……!?」
「さあさあ一休みしたら……あなたたちっ、何してるの!?」
「ママ!」
「ぎくっ!」
「いますぐ娘の上からどきなさい。3秒でどかないと撃つわよ」
「ママ、乱暴はよして」
「乱暴されてるのはあなたでしょおバカさん。2、1……」
「どきます!よけます!」
「よくも大事な娘を傷ものに。この責任はどう取るつもり?」
「いえ、僕はまだなにも。彼女のパンツを降ろし、大股開きにしていざ、というときに踏み込まれたものですから」

「ま-っ!あなたは女の貞操の根拠を処女膜の有無にのみ求めようというの! 思いがけず性器を開陳させられた年端もいかぬ娘の気持ちはどうでもいいというわけ!?」


「ママ、あたし恥ずかしい……」

「当たり前です。これが平気でいられますか。平気でいられるような娘なら私が斬って捨てますっ」

 

「ま、待ってください。責任論はともかく、僕は香織さんを愛しています。香織さんとは将来結婚したいと思っているんです。このような場で申し上げるのは残念ですが、どうか香織さんと交際することを許していただけませんか?」


「そういう立派なセリフを口にするのはパンツをはいてからにしなさい。だいたいレイプまがいのまねをしておいていまさら交際云々なんてよくも言えたものね。警察に突き出されないだけありがたいと思いなさい。さあ、さっさと出ていって!」



「いえ、僕は本気です。彼女と一生添い遂げることを誓います。さっき、ちらっとしか見えませんでしたが、香織さんはふつうの身体ではないようでしたし……」

「ぎくぎくっ!」
「僕はきっと香織さんを幸福にします! ですから」
「……香織、例のことを知っている人間は他にいないんでしょうね?」
「もちろんよ、ママ」
「わたしたちの秘密を知られたからには生かして帰すわけにはいかない」
「な、なにをいってるんです?」
「冥土のみやげに教えてあげるわ。これが私達の正体よ」
「わあっ!」
「完璧な擬態だったはずだが。なぜばれたのだろう」

「(クリ○リスが3cmくらいあったらから「やった、当たりだ」と思っただけだったんだけど)なんなんですか、あなたたちは!?」


「われわれはレティクル座のホ星からはるばるやってきたホ星人だ。地球を半分奪うのが目的である」
「半分征服? ずいぶん中途半端なことをするんですね」
「征服ではない。半分いただくのだ。全部奪うのは宇宙環境保護法に反するからな」
「よくわかりませんが、半分奪われると地球はどうなるんでしょうか」

「愚かな地球人め。そんなこともわからんのか。地球の体積が1/2に縮小すれば表面積は1/6になるのだ。それはともかく、いいかげんにパンツをはいたらどうだ」


「(パンツをはきながら)そんなことができるんですか」
「できる。われわれの科学力を持ってすれば容易なことだ」
「ふっふっふ。それはどうかな……?」
「何者だ!」

(続く) ← 嘘

 

powerd by にがおえぱれっと

| | Comments (159) | TrackBack (2)

べび かむかむ

べび かむかむ

ねこの写真が天文学的スケールでキュート!

| | Comments (135) | TrackBack (0)

検索窓をつけてみた

facet-diversさん、風のまにまにさんをまねしてつけてみました。Googleは3つの検索どれも問題ないようです。ココログ内検索ではココログルだと見つからない記事も見つかります。もちろん、場合によってはその逆もあるんでしょうが。
というわけでココログルもつけてみましたが、こちらは日本語が文字化けします(WinXP+IE6)。まだ解決策は見つかっていないらしく、今後に期待をこめて。

| | Comments (192) | TrackBack (0)

サイトの幅の伸縮がうまくいかない

外部CSSをいじって一応余白をなくして伸縮に対応してみましたが、パーセント指定しています。左20%、中60%、右20%です。
しかし、これだとウィンドウを狭くした際、サイドバーまで狭くなってしまいます。
サイドバーの幅は固定して、伸縮の変化は中だけで吸収したい。
width指定でleft, right は200px、centerはautoなどいろいろためしてみましたが、うまくいきません。サイドバーがウィンドウの遙か下に潜ったりしてしまいます。
なんかうまい方法はないもんでしょうか-。

| | Comments (171) | TrackBack (0)

短編小説・白い哀しみ

変わり大根というものがある。何かのはずみで大根が二股あるいはそれ以上に分かれるなどして、どことなく人間の形を連想させる大根のことである。見方によっては男女の区別が付けられるものすらあり、よくできたものは地方のテレビニュースなどで取り上げられることもある。ただし、その場合もあまり下品な連想を呼び起こすものは避けられることが多く、近所の下卑た話題の範囲内に収められるのがせいぜいである。

ときは22世紀。バイオテクノロジーの進展は止まることを知らず、遺伝子組み替えの研究は前世紀の人間の想像を遙かに越えて進んでいた。その開発資源の大部分は120億にも達しようとする人口爆発を背景とした食料危機の解決、特に食肉に比べて生産に要する投入エネルギーが桁違いに低い穀類・野菜類の改良に投入された。改良された穀類・野菜類の単位面積当たりの収量・栄養価は以前の品種のそれを大きく上回り、飢えと貧困に苦しむ多くの人々を救った。

そうした品種改良の過程で非常にユニークな成果が生まれた。

南米のある国に伝わる想像上の植物がヒントとなった。それは「アルラウネ」と呼ばれる大根もしくはニンジンのような根菜で、四肢を備えた人の形をしており、ふだんは山中に潜んでいるが、付近の土中に含まれる養分が少なくなると自ら歩いて人里に降り、人間の作った畑に植わって養分を吸い取るのだといわれている。アルラウネが畑に忍び込むと養分がすっかり吸い取られて収穫が激減するため、付近の農民からは非常に恐れられた。

当時、品種改良による収量の増大は既にほぼ限界に達しており、幾何級数的に増大する人口に対して田畑の面積が算術級数的にしか増大しない絶対的人口過剰構造を抜本的に改革することが急務となっていた。一方で、荒れ地を開墾し、灌漑施設を整備し、土壌を改良してそれなりの畑とするには莫大な時間とコストが必要とされる。

これを一挙に解決するものとして開発されたのが「アルラウネ」だった。これは中国のある研究所が開発した「能動的植物」、つまり養分を求めて歩き回る植物である。植物といえば大地に根を下ろし、日光と水と周囲の土中から得られる養分だけを得て成長するものだが、アルラウネは伝説の植物同様、養分が不足するとそれを求めて自ら地表を移動するのである。
もともとは大根をベースとして開発されており、成長時の大きさは約50cmほど。根幹部の上部から2本の根が分岐し、下部の根は二股に分かれている。ちょうど人間の形である。播かれた種から成長するのは普通の大根と同じだが、飢餓状態になると土中から這い出し、四本の「手足」を動かして時速1kmほどの速度で移動する。根の先端で地表を探り、適当な場所を見つけると土中に潜り込んで養分を吸収する。まさに伝説のアルラウネそのままである。ただ、アルラウネが土中で必要とする養分は一般の植物とは異なっていたため、周囲の植物を枯らすことはなかった。

当初はキワモノ扱いされたアルラウネだったが、莫大な初期投資が必要な耕作地を必要とせず、自分で勝手に生育に適した土地を捜し歩いて成長・繁殖する簡便性はやがて大きな注目を集め、世界中の科学者が類似の研究開発に没頭した。

改良のスピードは驚くほど速かった。アルラウネは約1.5mにまで大型化され移動効率が上昇。当初は一度しかできなかった移動も、週に一度程度の頻度で1回数キロに渡って歩くことが可能となった。
驚くことに食味は普通の大根とほとんど変わりがなく、食用とするには十分だった。動く大根など食べる気になれないという意見ももちろんあったが、そうした見方は差し迫った食糧問題を前に自然に消えていった。

栽培されたアルラウネは瞬く間に増殖し、至るところに根を下ろした。既存の農作物と競合することのないよう遺伝子を設定されていたため、自然と未開墾の荒れ地や山地で増え、そうした土地でアルラウネの姿を見かけないことはほとんどなかった。
やがて生まれたのが「アルラウネ族」である。彼らは栄養価が高く、人里離れた土地でいくらでも採取可能なアルラウネを主な食料として自給自足を旨とする暮らしを送った。社会から隔絶した彼らの生活は自生するアルラウネによって支えられ、労働の必要がない理想的な生き方だと考えた多くの人々が荒野に身を投じた。

食料危機が緩和されると、アルラウネの改良は別の側面に移った。すなわちアルラウネの人間化である。胴体に四本の手足がある程度だったアルラウネに頭、指、髪などが設けられ、その後も「人間そのまま」を目指して絶え間ない改良が続けられた。

やがて、女性の姿を忠実に再現したアルラウネが生まれ、全世界で爆発的なブームを巻き起こした。テレビタレント、映画女優、有名モデルそっくりのアルラウネが登場し、コレクターは競ってこれを買い集めた。そうしたアルラウネの種は高価で取り引きされ、独自に交配した品種を売って莫大な財産を築いたアルラウネ・ブリーダーも生まれた。
そうしたアルラウネに熱中するあまり、一部の男性が人間の女性に関心を示さなくなる現象が社会問題となったのもこの頃だった。こうした状況の中でアルラウネがダッチワイフとして使用できる機能を持たされたのはある意味当然であり、その流通は公然としたものではなかったがその存在を知らない者は誰一人としていなかった。
とうとうある女性団体がアルラウネの非道徳的な利用に反対する運動を起こした。「大根は畑に」「アルラウネの人権を守れ」「植物人間のレイプ反対」などと支離滅裂なスローガンを掲げて行われたデモ行進が大々的に報道され、全国の女性の共感を集めた。そうした中からアルラウネを非道徳的に利用することを禁止する法律の制定を求める声が挙がったが、世の男性諸氏による「大根でオナニーすることの何がいけない」「大根を禁止するならコンニャクイモの立場はどうなる」といった至極真っ当な意見の前にその目論見はあえなく費えた。だが、こうした行動はアルラウネを公衆の目に触れる地上で栽培する際は、できるだけ服もしくは類似の覆いを被せることがマナーとなったという形で実を結んだともいえる。

形態の改良が一段落すると、次に開発の矛先が向けられたのは知能だった。養分を求めて移動するとはいえ、そこに知性はない。初期のアルラウネが持っていたのはごく単純な神経回路だった。

かろうじて知能らしきものがあるとはいえ、形態が人間そのままであれば感情移入の余地は十分以上にある。意味ありげな視線を投げかける、転がしたボールを追いかける、栽培者を他人と区別して認識する、プログラムされた奇妙な動作をする、その他一昔前に人工無能と呼ばれた程度の会話のやりとりが可能になっただけで、あっというまにアルラウネは「家族の一員」と見なされるようになった。

幼児程度だったアルラウネの知能が成人並に発達するのにそう時間はかからなかった。最初、アルラウネは軽い労働に用いられるようになり(人の形をしているとはいえ大根なのでその力は弱く、無理に重いものなどを持つと折れてしまう)、動作の速度が人間並みに上がって知能も遜色なくなると、大抵の仕事はアルラウネが代わって行うことができるようになった。

ここに至って社会は一変した。人間は働かずアルラウネが働く。誰もが好きなだけ趣味に興じ、遊ぶことのできる理想の社会が実現したのである。

やがてアルラウネは芸能の分野にも進出し始めた。それまでにもダンスをするアルラウネは存在したが(それでも激しい動きは苦手で、踊れる時間もそう長くなく、主流はゆっくりとした動きを基調としたものである)、演技のできるアルラウネは珍しかった。緑色の髪を除けば見かけは人間そのもので、しかも理想的な美形揃いである。テレビ、映画、舞台にと活躍する場は多かったが、添え物、脇役程度に止まり、主役を演じることはほとんどなかった。

「演技だけはだめだね。やっぱり大根役者だ」

そう呟いた誰かのことばに誰もが大笑いした。

| | Comments (110) | TrackBack (3)

雪が降れば彼女は

土曜から降り始めた雪は見慣れた風景を一日にして白一色で覆い隠し、冬の到来を心のどこかで疑っていた人々――つまり、いまだに夏タイヤ(北海道用語?)をスタッドレスタイヤに交換していなかった自堕落で横着な人々(私を含む)――に厳しくも当然の現実を突きつけた。

スタッドレスタイヤとは 1)柔らかいゴムを使用し 2)各社が開発にしのぎを削る独自のトレッドパターンを刻んだ氷雪路面専用のタイヤである。スタッドとは爪を意味する。ちなみに野球靴の裏面にあるのはスパイクだが、サッカーシューズ裏面のそれはスタッドと呼ばれる。スパイクよりは鋭さがいくぶん少ないものを指すらしい。

スタッドレスということはスタッドがないということだ。ならばスタッドがあるタイヤもあって不思議ではない。実際、10年ほど前まで雪国ではスパイクタイヤが当然のように使用されていた。タイヤの表面に金属製の鋲を多数打ち込んで滑りにくくしたものである。スタッドタイヤではなくスパイクタイヤであるから、現在使用されている鋲のないタイヤはスパイクレスタイヤと呼ばれてよさそうなものだが、なぜかそうではない。

ちなみに、なぜか雪国では夏になるとスタッドレスタイヤのテレビCMが大量に流される。一般のドライバーが購入するのは秋から冬にかけてであるから、どうしてこの時期にと不思議に思う。今年も某メーカーのイメージキャラクターである織田裕二の顔を飽きるほど見た。おかげで『踊る大捜査線 The Movie 2』を見てもぜんぜん面白く感じられなかった。もしかすると因果関係はないのかもしれないが。

本題に戻ろう。スパイクタイヤとスタッドレスタイヤの性能の差はというと、これがお話にならないくらい違う。天と地、月と日本、ミトコンドリアと森下千里ほどの差がある。例えていえば、スパイクタイヤはスケートリンクをゴルフシューズを履いて歩くのに対し、スタッドレスタイヤはゴム長靴で歩くようなものである(凍結路面の場合。圧雪路面ではそれほど大きな差はない)。スタッドレスタイヤ導入当初は「こんなもん使えるか」「雪国の交通事情をわかってない。交通事故が急増する」「俺達が死んでもいいのか。人殺し」と激しい反発があったのも当然だといえる。

しかし、現在スパイクタイヤを使用するクルマはほぼ皆無である。なぜか。法律で禁止されているからだ。

実は禁止の背景にはスパイクタイヤによるおびただしい粉塵の発生があった。冬の路面といってもすべてが雪や氷に覆われているわけではない。場所や時期によってはアスファルトが露出している道路も当然ある。
加えて雪国の春は遅い。4月になってもまだまだ油断はできない。雪国の住人は降りしきる雪の中で鯉のぼりが力なくぶら下がる光景を何度となく目にしている。夏タイヤは圧雪・凍結路面で呆れるほど無力である。まずまともに走ることなどできるものではない。理想的な低ミュー路面上では誰もがパワードリフト、スピンターンの名手となる。タイヤ交換は重労働だ。ディーラー等に頼めば簡単だし費用もそう高くはないが、待ち時間をとられるし、何度も交換するのは現実的ではない。だから、冬タイヤを夏タイヤに交換するのはゴールデンウィーク前くらい、というドライバーが多い(嘘ではない)。

いきおい、古代エジプトではミイラの防腐剤にも使われた歴史を持つか弱いアスファルト路面に鋼鉄のスパイクが猛然と牙を剥くことになる。轟音とともにタイヤに埋め込まれた鋲がアスファルトを容赦なく削り、粉塵が宙に舞う。交通量の多い道路ともなるとこれが生半可な量ではなくなる。道路の脇に溜まる。洗濯物が汚れる。目が痛む。喉が痛い。鼻をかむとティッシュが黒く染まる。北国の春は風に吹かれて粉塵が街をすっぽり包む灰色の季節でもあったのである。
それだけではない。削られた路面は轍をつくる。轍はクルマのスムーズな通行を妨げ、事故・渋滞の原因ともなり、それを修復するため道路工事が増える。悪循環は果てしなく続いた。

スパイクタイヤによる公害は誰もが無視できない惨状をもたらした。そこで生まれたのが「スパイクタイヤの粉じんの発生の防止に関する法律」(平成2年6月27日 法律第55号)である。これによりスパイクタイヤの製造の中止、販売の中止、ついで使用が禁止された。こうしてスパイクタイヤは息の根を止められたのである(海外で生産されたスパイクタイヤを使用しているドライバーも少なからず存在する。もちろん違法)。

この措置により、確かに粉塵公害はなくなった。北国の春は粉塵とは無縁の季節となった。しかし、新たな問題が発生している。

交通事故は思ったほど増加しなかった。ゴム長靴を履いてスケートリンクでサッカーをしようとする者はいない。効きの悪いことが明らかなタイヤで走るドライバーは誰でも慎重になるものだ。

問題はツルツル路面だった。回転するスタッドレスタイヤが圧雪路面を文字どおり鏡のように磨き上げる。こうなると現代素材工学と高度な設計技術が生んだスタッドレスタイヤといえどもお手上げである。交差点で信号が青になってもタイヤを空転させるばかりで発進できないクルマ、坂道を登ることができず立ち往生するクルマ、道路から段差を乗り越えて駐車場に入ることができず、焦ってアクセルを踏み込むクルマ、赤信号で止まることができずに交差点をつっきってしまうクルマ等が続出する。こんな状況だから事故も増えて当然なのだが「思ったほど」ではない。みんなこうした事情は承知の上だから、車間距離を夏の3倍はとるし、法定速度を超える速度を出すことは滅多にない(逆にいえば夏は法定速度+20km/hは当たり前)。

先日の日曜日のことである。私はアパートの物置から昨シーズンに購入したスタッドレスタイヤ4本をクルマに積み込んで近所のディーラーへと向かった。もちろんタイヤを交換するためである。幸い混んではおらず(当地では雪が降ってからタイヤを交換しようとする人間は珍しい)、そこにあったauの新しいケータイのカタログなどを眺めて感心したり溜息を吐いたりしている15分ほどで作業は終了した。消費税込で1,050円。良心的である。私は礼を述べ、その足で某O市へ出掛けた。その途中、空気圧チェックの依頼を忘れたことを思い出したりもしたが、接地面積を高めるためにも少し低いくらいがいいのだと考えることにした。

着いた頃にはとうに日が暮れ、あたりは暗くなっていた。某所で年末ジャンボ宝くじを購入し砂を噛むような毎日に一抹の光明を見出したような多幸感――後で考えれば、無数にあり得る未来の状況のうち最も好ましいものが当然実現すると考える根拠のない確信及びそれから派生する視野の狭窄――に包まれていた私は激変するであろう日常生活と3億円の最も有利な運用方法に思いを巡らしつつ駐車場から道路へ出ようとクルマを回した。私の前には同じく道路へ出ようとしていた1台の車があった。ちょうど朝は7時に起きてクロワッサンとカフェオレの朝食を済ませ、偶然迷い込んできた人なつこい中型犬とともに出勤する人の列を横目にのんびりと散歩することを日課としようと決めたときだった。前のクルマが道路に出るタイミングが私の予想したそれとは若干ずれた。私は落ち着いてブレーキを踏んだ。

しかし、どうしたことだろう。クルマはそのままずるずると引きずられるように前方へとすべり続けた。ブレーキを断続的に踏むことを繰り返すポンピングブレーキ(私の愛車にはABSなどという怠惰な装備はない)を行い、ステアリングを左右に操作してグリップの回復を図った。効果はない。白いクルマはもう目の前である。

若干そうした操作が功を奏したらしい。私の愛車はやや左方向に向きを変え、右折しようとする前のクルマの左側に出つつあった。このままいけば接触することはない。私の脳裏に2台のクルマが何事もなく夜の街に消える光景が浮かんだ。
そのときである。無情にも車体が右側に流れた。凍結路面そして轍。スタッドレスタイヤ。愛車の右側面前部が前のクルマの左側面後部に接触した。それはひどく奇妙な感触だった。なかなか前に進もうとしないウシ(なぜウシ?)の尻を後ろからそおれ、と両手で押しやってでもいるような感触だった。

2台の車はそのまま右折し、路肩に停車した。中年のドライバーが降りて接触した場所を確認している。私はクルマから降りて声を掛けた。
「すみませええん。とまんなくって~」
ドライバーは笑顔を見せた。
「だいじょぶ、だいじょぶ。なんともないから」
相手の車の接触した部分はバンパーのゴムパーツだった。私の愛車には当然そうした伊藤家の食卓的な姑息なパーツ(意味不明)はないが、いまだけは相手のクルマにそれがあったことを感謝せずにはいられなかった。
「じゃね。気にしないで」
ドライバーは笑顔で去って行った。なんて気持ちのいい連中だろう(そのクルマに乗っていたのは彼ひとりだけだったが)。私は彼にとんでもないものを盗まれたような気がした(当然、私の心である)。私はずっと昔から彼を知っているような気がした(無論錯覚である)。

妄想を振り払って愛車の接触部分を見ると、塗装がやや剥げていた。以前ぶつけたところであり、今回の接触でそれが広がったのかどうかはわからない。被害はほとんどないといっていい。

私は運が良かったのだろう。その場で2,3万払っていてもおかしくはない状況だった。ごく軽い接触だったとはいえ、雪国の道路事情とそこに生きる人々のお互い様だよと相手をいたわる気質がこのような幸いな結果をもたらしたのは間違いない。以前、信号待ちをしている際に後ろから軽く追突されたことがあったが、そのときの私も彼同様、見た目に傷がわからないからだいじょうぶ、といってしきりに恐縮する相手を慰撫した。人生何が功を奏するか解らない。そのときの私の態度が今回のような結果をもたらしたのではないか、と私は信じる。因果応報。天網恢々疎にして漏らさず。一姫二太郎三なすび。私は大宇宙の因果法則に深く思いを致さずにはいられなかった。

その日は京極夏彦の『後巷説百物語』を購入するために出掛けたのだが、予定を若干変更してホームセンターへ向かい、金属の鋲を埋め込んだプラスチックのタイヤチェーンを購入した。10,000円弱だが、今回傷の弁償をしたかもしれないことを考えれば高いとは思わなかった。来週O市へ再び出るときはこれを装着してから来ることにしようと思う。O市の除雪体制のひどさは近辺の町村でもよく知られている。土木現業所が管理する国道、道道(北海道なので県道ではなく「道」道)はともかく、対象面積が広大で雪の捨て場がないためか、市街に入ると除雪というより大型車でそのまま踏み固めているのではないかと思われる。当分ツルツル路面がなくなることはないだろう。

※月曜日の新聞によると、そもそも除雪していなかったという。出動基準は積雪10-15cmであり、1) 6,7日の積雪は12cmほどだった、2) 降雪後半は雨に変わったから、というのがその理由らしい。しかし、国道・道道は当然の如く速やかに除雪が行われ、その差は歴然。厳しい冷え込みと絶え間ない圧雪によりスケートリンクと化した通勤ラッシュ時の市道はのろのろ運転のクルマで大渋滞となり、市役所には市民の苦情が殺到したのであった。
報道によれば市の除雪予算は4億円。除雪4回、排雪1回分だという。4回というのはあまりに少なすぎないかと考えがちだが(私の住む町ではもっとひんぱんに除雪車が走る)、意外とそうでもないらしい → お天気大捜査線

北欧諸国ではスパイクタイヤを全面禁止にすることなく、希望者はそれなりの負担金を払えばスパイクタイヤ装着が認められるそうである。適当にスパイクタイヤを装着したクルマが走ればツルツル路面もなくなる。粉塵公害は困るが、ツルツル路面も困る。我が国でもこうした方策が考慮されてしかるべきではないだろうか。

その日購入した本
22世紀から回顧する21世紀全史 | 史上最強の論理パズル | 勝つための状況判断学 | シュナの旅 | 新・超整理手帳2004 | 標準・HTML,CSS&JavaScript辞典 | JavaScript例文活用辞典 | 墨絵年賀状素材集 | バートン版・千夜一夜物語(2) | webデザイン基礎

| | Comments (137) | TrackBack (0)

カテゴリ新規作成はちょっと待て?

記事を投稿する際カテゴリをドロップダウンリストから選択できるが、その際、自分で新たに追加することも可能。

自分で分類するためだけなら何も問題ないんだけど、将来システムでカテゴリ検索が可能になった場合、デフォルトで用意されたカテゴリだけが対象となり、ユーザーが作成したカテゴリは無視されてしまう可能性がある。
で、おまけに記事のカテゴリを後から変更するとき、一括変更はできない。記事いっこずつ手作業で変更する必要がある。

それを考えると、新しいカテゴリの追加がなかなかしにくくなったりするんですが、これっていらぬ心配?(「老婆心」は差別用語だって?)

最近気づいたけど、カテゴリは複数指定できる。こいつぁ便利だ! フッタにずらずら並ぶのがちょっとうるさいけど。 ←と思ったら表示しないようにも設定できるんでした……。ぁぅぁぅ。

| | Comments (116) | TrackBack (1)

画像upに二の足

ヘルプにも書いてあるけど、upした画像は(いまのところ)消せない。

  • Q 「ディスク容量が不足しています。」と言われて、ファイルをアップロードできない。
  • A これは、お使いのココログの容量(30MB)がいっぱいになりそうなときに表示されるエラーメッセージです。 この対処方法は、以前サーバーにアップロードしたファイルを削除するといった形となりますが、現在、大変恐縮ですがファイル削除機能は鋭意製作中であり、現時点ではまだご提供できておりません。 恐れ入りますが、以下の暫定対処を行っていただけますよう、よろしくお願いします。
    1. サイズが 0バイトか、非常に小さいサイズのファイルを作成する。
    2. 作成した「小さなファイル」のファイル名を、現在サーバーに上がっているファイル名と同名にする。
    3. 同名にした「小さなファイル」を、サーバーにアップロードする。ファイルを上書きする警告メッセージが出るので、そのままアップロードする。
    4. ファイルが上書きされ、元のファイルサイズ分の空き容量を確保できます。

 つまり、画像の入った記事を削除すると使用されないまま画像だけディレクトリに残る。となると、さんざん画像をupして、あとでいざ削除しようとするとえらい作業になるのは明白(!)。画像のファイル名をメモして(記事を削除してからだとそれすらわからなくなる!)、0バイト画像をリネームして、上書きupして……(繰り返す)。これはまずい。

 そんなわけで一応の対策案。

  • 画像のファイル名を連番にする。これだと古い番号から上書きすればいいから多少は楽になるはず。

  • 画像をftp可能な別サイトにupしてココログからリンクする。記事中にタグを打ち込む必要があるのでめんどくさいけど確実。

近日中にファイル削除機能ができれば何も心配はいらないんですが――
 

| | Comments (546) | TrackBack (2)

ココログ専用検索エンジン

ココログル - ココログ(Cocolog)専用検索エンジン

でた!

新着記事リストをもとに記事を取得しているので、過去の記事は検索できません。負荷の関係で、検索エンジン立ち上げ以降取得したすべての記事を保持することはできないそうです。

それでもすごい!
curryさん、TBども!

| | Comments (147) | TrackBack (2)

新着記事ぴっくあっぷ

数分で消えるログを独自に保存・公開してるぴっくあっぷさん。拍手~

| | Comments (125) | TrackBack (0)

ココログ検索が実現!

正確にいえば実現しつつあります。 うなさんえらいっ! みんなで登録しよう!

http://regicat.cocolog-nifty.com/talks/2003/12/cocolog_index.html

| | Comments (149) | TrackBack (0)

引用にもスタイル

やはり埼玉住人さんあたりを参考に。

機械や人間にとって最も大事な部品は「ムダ」という名の偉大な部品である。
1842年、ウォッカと共にアマゾンに消えたロシアの探検家 イワン・イワノヴッチ・ドゴロフスキー

……

| | Comments (148) | TrackBack (0)

外部スタイルシートをつかってみた

詞織さんとこの記事を参考にしました。感謝!

| | Comments (202) | TrackBack (0)

カウンタをつける方法

書くの忘れてましたが、ここで入手できます。
ユーザー名とパスワードが取れたらログインして「サイト情報」でスクリプトをコピー。ウェブログのサブタイトルにペーストするだけです。

| | Comments (225) | TrackBack (5)

@nifty以外の無料アクセスカウンタ

埼玉住人さんに触発されてわたしもっ!と思ったものの、別にサイトをもっていて、@niftyのカウンタは使用済み。ほかに適当なカウンタはないかなあと探してたらアクセス解析付きの無料カウンタを見つけました。うれしい広告なしデザインがいまいちなのが難点(なんで左揃え……)。ほかにもいいのがあったら誰か教えてください!

| | Comments (927) | TrackBack (6)

トラックバックとはつまり「逆リンク強制設置機能」だっ

通常のリンク こちら → あちら 
トラックバック こちら ← あちら ※こちらが作成できる

従来はあちらに「こちらに向けてリンク張ってください」と「お願い」しなければなりませんでした。
トラックバックは、相手の記事からこちらの記事に向けたリンクを「こちらで勝手に」設置できてしまう。

もちろんこれはココログのなかだけで有効。←追記:トラックバックに対応している他のウェブログ等でも可能。最近2ちゃんねるも対応した。

しかし問題も。

1 意に添わないトラックバックの発生
 ココログの説明にもありましたが、とんでもない記事にトラックバックされる可能性も。そういうのは自分で外せるんだろうか? どうやら外せるらしい。 ←トラックバック野郎にそう書いてある

2 どの記事に設置するの? 
 ココログの中だけで有効なのだから積極的に興味ある記事を探したくてもその手段がない。検索ができない。これは困る。従前の知り合いとか一般のサーチエンジンで偶然ひっかかるとかいうのを期待するしかない。検索機能の早急な整備が待たれます。

忘れてた。自己紹介ですか。宇宙海賊やってます。左腕のサイコガンが特徴です。美女と財宝が大好き。口癖は「サシミにしてやる!」

| | Comments (132) | TrackBack (0)

ココログ内検索は?

トラックバックで勝手にリンクできるのはわかったけれども、だれがどんな記事を書いてるかはどうやって知ればいいの? ココログの中で検索はできないの? まさか新着記事で手当たり次第とか……。

| | Comments (327) | TrackBack (0)

どれ

日記でも書けばいいのか。はて。
プロフィールの画像はオリジナルキャラ。耳侍(みみざむらい)。そのまんまなのさ(なのさ?)。

| | Comments (980) | TrackBack (0)

Main | January 2004 »